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【海外旅行準備】マラリアやデング熱は蚊に注意!熱病の感染エリアと予防・治療方法

インドのマラリア感染地域で出会った少女 海外旅行準備

インドのマラリア感染地域で出会った少女

マラリア、デング熱、黄熱などの熱病は日本ではかかりませんが、近くのアジアに数日滞在するだけで感染する可能性があります。感染源・エリア・予防法などを紹介します。

ゆめぴょんです。こんちはっ(^^)/

私は世界一周旅行中、西アフリカ、中南米、東南アジアなどマラリア・デング熱の感染地域にも行きましたが、幸い一度も発症しませんでした。蚊対策はしましたが、運にも恵まれたと思います。

前回も書きましたが、海外旅行で遭遇率が高く最も恐れていた生物は、犬・猫、蚊です。それ以外にも強盗(人間)、くま、コウモリ、肉食獣、ツェツェバエなどが恐い地域もありますが遭遇率はかなり低いです。

犬・猫、コウモリなど哺乳類全般からは狂犬病を警戒しました。基本的にはかまれたり触れられなければ大丈夫なので、対処はしやすいです。しかし蚊に刺されないことは不可能だと思っています。

最近の地球温暖化や、海外を行き来する人の増加、北米でのウエスト(西)ナイル熱の拡散などにより、日本でも熱病の広がりを警戒する必要がでてきているようです。

蚊から感染する病気

細かく調べてみると、蚊から感染する病気の数はかなり多いです。しかしここでは海外旅行中に感染する可能性があり、場合によっては重症や死亡するおそれのある熱病に絞ることにします。

  1. マラリア
  2. デング熱
  3. 日本脳炎
  4. 黄熱病

それぞれの熱病の簡単な概要だけ書きます。私は専門家ではないので雑学として読んでください。気になる方は各自で調べてください。マラリアについては次の章でもう少し説明します。

感染エリアについて補足します。乾期に比べて雨期の感染率が高いです。エリア内であっても1000m以上の高地では蚊が少ないため感染率は低いです。だから高地の多い南米ではアフリカよりも感染しにくいです。

マラリア

感染エリア:東南アジア、中南米、アフリカの全域。特に熱帯地方。

感染源:主に夕方から早朝に活動するハマダラカ(蚊)。人から人へは感染しないが、感染者を吸血した蚊により感染するため、流行地域には近づかない方がいい。

症状と死亡率:潜伏期間1〜4週間。高熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐など。発熱後、数時間から数日で熱が下がることがあるが治療しないと危険な状態になることもある。特に熱帯熱マラリアの場合は死亡する確率が高くなる。

予防と治療法:予防接種・ワクチンはないけど予防薬と治療薬はあります。蚊に刺されないことが最大の予防です。発熱したらすぐ病院に行く必要があります。

デング熱

感染エリア:東南アジア、中南米、アフリカの全域。マラリアより広く都市部でも多い。

感染源:主に昼間に活動する蚊。人から人へは感染しないと言われるが、感染者を吸血した蚊により感染するため、流行地域には近づかない方がいい。

症状と死亡率:潜伏期間3日〜2週間。発熱、頭痛、筋肉痛、発疹など。発症後、安静にしている場合の死亡率は5%以下だと言われるが、まれに出血熱やショック症候群などに発展すると死亡率は高まる。2回めにデング熱に感染すると死亡率が高いとも言われる。

予防と治療法:予防接種・ワクチンはありません。予防法は蚊に刺されないことのみです。感染後も特別な治療法はありません。ただ投薬や点滴が必要な場合もあるので、必ず病院には行くことです。

日本脳炎

感染エリア:アジア全域、日本も含む。

感染源:蚊。人から人へは感染しない。感染した豚を吸血した蚊によって人にも感染する。

症状と死亡率:潜伏期間5〜16日。高熱、頭痛、痙攣、意識障害など。発症率は高くないが、発症すると高い死亡率。致死率は20%くらいだが、脳に後遺症が残る場合も多い。

予防と治療法:予防接種が有効。そのおかげで日本では年間に数人程度しか感染しません。しかし最近は接種を希望しない者も増えていて感染拡大が心配されています。発症後の治療は対処療法のみ。

黄熱病

感染エリア:アフリカと中南米の一部の熱帯地域。

感染源:蚊。人から人へは感染しない。

症状と死亡率:潜伏期間3〜6日。発熱、頭痛、背部痛、嘔吐、黄疸など。重症化すると死亡する確率は高い。

予防と治療法:1回の予防接種でほぼ一生感染しない。感染後の特別な治療薬はない。アフリカの一部やブラジル、ボリビアなどでは予防接種の証明証(イエローカード)を持たない者の入国を認めていない国もある。

マラリアについてさらにくわしく

日本ではあまり身近ではないマラリアですが、日本人が旅行する機会の多いタイ、マレーシア、インドネシアなど東南アジア全域では、蚊から簡単に感染します。

現在も全世界で2〜3億人の感染者が発生して、60万人もの人達が死亡しています。その多くはアフリカに集中しています。ビル・ゲイツや日本政府が資金提供して予防接種・ワクチンの開発も進めています。

恐いと思われていますが、マラリアの死亡率は意外と低いです。発症後にすぐ適切な治療薬を飲めば、平均的に栄養の足りている成人なら数日から1週間で回復します。

アフリカ地域で死亡しているのは、主に栄養の足りていない成人や子供・乳児などです。旅行者が死亡するのは、他の病気と間違えたり、適切な治療薬を飲まなかった場合が多そうです。

マラリアの種類

マラリアには4種類あると言われていましたが、最近新たに1種類が追加されて5種類になったようです。

  • 四日熱マラリア。72時間おきに発熱
  • 三日熱マラリア。48時間おきに発熱
  • 卵形マラリア。50時間おきに発熱
  • 熱帯熱マラリア。周期性はない。治療しないと死亡率が高い
  • サルマラリア。24時間以下の周期。まだ不明点が多いが危険

「四日熱マラリア」「三日熱マラリア」「卵形マラリア」は治療薬を飲まなくても治ることがあるが、死亡する「熱帯熱マラリア」との区別がつきにくいため、発熱したら必ず医療機関で治療した方がいいでしょう。

「三日熱マラリア」「卵形マラリア」は治療が遅れた場合、肝細胞内に残って再発する場合があります。「四日熱マラリア」は血液中に潜伏して数ヶ月〜数年後に発症する例もあるようです。

「サルマラリア」は発見されたばかりで詳細は不明ですが、急激に体内で原虫が増えるため危険だと言われています。マレーシアで多く確認されているようです。

マラリアで死亡率が最も高くて恐いのが「熱帯熱マラリア」です。他のマラリアとは治療薬も違う場合があるため、治療が早くても投薬を間違えば死亡するケースもあるようです。

マラリアの予防薬と治療薬

マラリアには予防接種・ワクチンがありませんが、予防薬はあります。マラリアのエリアに入る前に服用しておくと感染しにくいです。しかし次のような理由から服用していても発熱したら医療機関に行く必要があります。

  • 薬の効かない耐性マラリアが確認されている
  • 5種類のマラリア全てに効く予防薬はない
  • 新興国では薬局でも偽物が売られている場合がある

耐性マラリア原虫は、新薬を投入してもイタチごっこです。またマラリアは地域によって種類が限定されることが多いため、現地の医療機関などで有効な予防薬を確認した方がいいでしょう。

特にインド、タイなど外国人旅行者が多い地域では、旅行者向けの悪徳商売により安価な偽物のマラリア予防薬・治療薬が売っていると聞きました。町の薬局ではなく医療機関で購入した方が安心です。

マラリア予防薬の注意点として、感染エリアに入る1週間前から服用する薬もあること、服用後に軽い精神障害などの副作用が発生することがあります。

ちなみに私は西アフリカを旅行中も副作用を考えて、予防薬を一度も使いませんでした。その代わり、24時間以内に行ける都市部の病院を調べておいて、致命傷になる熱帯熱マラリアの治療薬は持ち歩いていました。

このへんの考え方は人によって違うので、各自で調べて考えてください。もしジャングルなどすぐ都市部に戻れない場所に行くのなら、予防薬の服用も考えた方がいいと思います。

予防薬・治療薬の選定は地域や時期によって違うので医療機関で確認した方がいいですが、次の旅行者のサイトも詳しくて参考になります。ちなみに私は治療薬コアルテムを持ち歩いていました。

抗マラリア薬(簡易)について

潜伏期間についての注意

マラリアだけでなく熱病には潜伏期間があります。これが以外とクセモノなのです。例えば1週間のアジア旅行から帰国してすぐ仕事や日常生活に戻ります。1ヶ月後に熱が出てもマラリアだと疑える人は少ないでしょう。

熱病の感染地域に行った後は、最低でも半年以内は発熱に注意しましょう。カレンダーに登録することをオススメします。発熱したらすぐ病院へ行き、熱病地帯の渡航歴を医者に伝えることを忘れずにしてください。

国内ならまだいいのですが、旅行継続中の場合はさらに深刻です。私と同じ時期に世界一周旅行中の夫婦がアフリカの後に南米へ行き、マラリアで発熱したけど高山病と間違えたために夫婦とも死亡した悲しい事故がありました。

熱病の発生しない地域や国では、医療機関によっては対処法や治療薬を認識していないケースもあります。日本国内を含めて。その場合は医師や保険会社や大使館に相談して熱病に対処できる病院を教えてもらいましょう。

熱病の予防法。蚊にさされにくい工夫

マラリア治療のナース

  • なるべく雨期には行かない
  • 蚊帳のしっかりしたホテル・宿を選ぶ
  • エアコン付きで窓を閉めれるホテル・宿を選ぶ
  • 暑くても長袖・長ズボン(ジーンズが良い)・靴下をはく
  • 露出した肌には蚊よけクリームを半日おきにぬる。寝る前にも
  • ジーンズの上からも刺すので蚊よけは全身にぬった方が良い
  • 日没後は外出しない。デング熱の蚊には昼間も注意
  • 食事中、雑談中、ネット中などが特に刺されやすいので注意
  • 蚊よけをぬっても、蚊取り線香や電気式蚊取りは併用する

私は予防薬を飲んでいなかったので、他人よりも蚊に対しては対抗手段をしっかりと用いていました。上のうち、エアコン付きの宿は高くて泊まれませんでしたが。それ以外は面倒でも心がけていました。

蚊よけクリーム・スプレー、蚊取り線香、液体蚊取りは私は現地スーパーで購入していました。日本製より効く気がしますが、薬が強いため長時間使用すると人間ののどもやられるので注意してください。でも蚊にも強力です。

マラリア感染地域は暑いので、長袖・ジーンズで動くのはかなり苦痛ですが、マラリア蚊の現れる夕方以降には徹底しました。デング熱の地域では昼間も蚊よけクリームやスプレーを全身にぬりました。

欧米人や一部の日本人旅行者などは驚くことに裸で寝たりしていました。そして私が周辺都市をまわって数日後に戻ってくると、マラリアで寝込んでた例もあります。暑くても決してマネしないようにしましょう。

ちなみに私はかなり気をつけていましたが、それでも蚊よけや蚊取り線香が切れたタイミングなどで、3ヶ月間に30ヶ所くらいは刺されました。対処しないと数百ヶ所はやられそうです。刺されるほど感染リスクは上がるので注意してください。

まとめ:今日のゆめぴょんの知恵

大切なことなのでもう一度言いますが、マラリアは対処法を間違えなければ、決して死亡率の高い病気ではありません。発熱してからも治療できるので、狂犬病ほど恐れる必要もありません。

しかし日本にいると私も含めて、熱が出ても病院に行きません。マラリアではこれが致命傷になることもあるので必ず病院に行きましょう。海外旅行保険に入ってれば治療費はたいてい無料です。


ゆめぴょんでした。ちゃおっ!

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